クリスタルガラスは水晶を削って作っているものではありません。結論からいいますと、クリスタルガラスと水晶(クリスタル)は全く別物です。ここでは、クリスタルガラスと水晶の違いを分かりやすくご説明します。
クリスタルガラスと水晶の違い
クリスタルガラスと水晶の主な違いは、次の2つです。
- ・主要成分の違い
- クリスタルガラスは普通の硝子に酸化鉛などを加えて加工したガラスのことです。一方、水晶は天然石で人工的に作ったものではありません。二酸化ケイ素が結晶化すると石英(クォーツ)になりますが、石英のなかでも無色透明なものが水晶(クリスタル)と呼ばれています。
- ・用途の違い
- 輝きのある美しいクリスタルガラスはさらに加工され、食器やグラス、アクセサリー、インテリアなどに使われます。
水晶は浄化能力があると信じられているパワーストーンとしてもよく知られ、昔からお守りや魔除けなどに使われてきました。現在も幸運を招くブレスレットやペンダント、置物などに加工され販売されています。また、水晶の結晶に圧力をかけると電気が発生するため、時計などの機械の部品としても使われているのです。
クリスタルガラスの種類
クリスタルガラスにはいくつかの種類があり、それぞれに含まれている成分が異なります。
- ・クリスタルガラス:酸化鉛が24%以上含まれている
- ・カリクリスタル:酸化鉛を含まず、酸化カリウム、酸化バリウム、酸化チタニウム、酸化亜鉛などが含まれている
- ・バリウムクリスタル:酸化鉛を含まず、酸化バリウム、酸化チタニウム、酸化亜鉛などが含まれている
水晶の種類
水晶は天然石ですが、人工的に作られた水晶もあります。なかには天然水晶として販売していることもあるので、注意が必要です。
- ・溶錬水晶・練り水晶:水晶を熱で溶かして再度成形する
- ・人工水晶:二酸化ケイ素を人工的に結晶化させて作った水晶。見た目には本物との区別はほとんどできない
ダイヤモンドやサファイアなどの宝石がキラキラ輝くのは、宝石加工の際にカットを施すためで、カット面によって輝き方が異なる点に注意しなければなりません。ここでは、ダイヤモンドとラインストーンでカットが重要な理由と、カット面の違いについてご説明します。
カットが重要な理由
そもそも宝石やラインストーンの種類によってなぜ輝きが違うのかというと、光の屈折率の違いです。屈折率が高いほど美しい輝きになります。クリスタルガラスの屈折率は1.520以上とされていますが、ダイヤモンドの屈折率は約2.4もあるためダイヤモンドは光り輝いているのです。
カットが重要な理由は、カットを施すことで光の屈折率を活かしさらに美しく見せることができるからです。そのため、カットには高い技術が求められ、ダイヤモンドの鑑定でもカットは価値を左右する重要な要因の1つとなっています。
ダイヤモンドとラインストーンのカットの違い
ダイヤモンドは、テーブル(真上に平面の部分)、クラウン(テーブルを取り巻く面)、パビリオン(裏面)にカットを施すため、よく知られているラウンドブリリアントカットはカット面が58面にもなります。
ダイヤモンドとラインストーンではカット面の数え方が違いますが、ラインストーンをダイヤモンドと同様にカット面を数えると、パビリオン(裏面)があるチャトンでも24面しかありません。
スワロフスキーのカット面
スワロフスキーの主なラインストーンとカット面は次のとおりです。
- ・#1100 8面カット
- ・#1028 14面カット
- ・#1088 16面カット
プレシオサの主な商品とカット面
プレシオサにはダイヤモンドに近い24面カットのラインストーンがあります。主なラインストーンとカット面は次のとおりです。
- ・OPTIMA
- PP 0-SS39 #431-11-111 8面カット
- ・MAXIMA
- PP 0 #431-11-199 24面カット
- PP 6-SS50 #431-11-615 15面カット
- PP 0-5 #431-11-111 8面カット